アテロームは皮膚にできるできものの一種で、体中のどこの部位にも発生する可能性があります。皮膚の老廃物が溜まってできるできもので、一時的に抗生物質などで炎症を抑えることもできますが、根治治療は手術が必要で、袋状になったできものを取り除きます。皮膚科受診で外来でできる手術です。あまりにも大きくなったできものは、超音波検査などで詳しく検査する必要があります。
まれに皮膚がんの場合もあるので、自分でニキビのように潰したり、頻回に患部に触れることは避けましょう。また、患部は清潔に保ちましょう。外来で対応できる大きさの場合は入院の必要はありません。手術時間も短時間ででき、1回の治療で完治する場合がほとんどです。
アテロームは独特なにおいと、粕状の内容物で顔にできた場合は本人がとても気になるできものです。気になると指で触りたくなりますが、触りすぎると化膿して症状がひどくなり、炎症だけでなく痛みも伴います。症状を見つけたらなるべく早く皮膚科を受診して、すぐに手術の必要があるのか、少し放置しておいても良いのか医師の説明を受けましょう。皮膚科は手術では細い糸を使用しますので、特に顔の手術の場合は外科より皮膚科や形成外科がお勧めです。
手術も普通のメスを使用する場合と、円筒状のメスの場合があり、それぞれ手術による治療後の状態に違いがあります。通常円筒状のメスは手術時間は短いですが、完治までに普通のメスよりも時間がかかります。医師と相談の上治療方法を決定しましょう。