手首や足首などに、さわると柔らかい小さなできものが出来ていませんか。それは、ガングリオンというできものかもしれません。ガングリオンは、体液の流れが悪い関節部分に出来ます。以前にケガをした部位や、酷使した部位などに、体液が溜まって現れることが多いようです。
手首にできることが多いですが、足首や足のつけ根周辺に現れることもあります。さわると柔らかく、ブヨブヨした感じです。リンパ液が集まると、硬くなることがあります。大きさは米粒大からピンポン玉くらいです。
患部周辺を酷使すると、サイズが徐々に大きくなることもあります。多くの場合、痛みはあまり感じませんが、ガングリオンによって神経が圧迫されると痛みが出てくることがあります。ガングリオンは、基本的には放置しておいても心配はありません。でも痛みがあったり、できものが大きくなってきたりしたら、治療を受けるとよいでしょう。
治療法は、注射器をできもの部分を刺して、内容物を吸引します。さわった感じのとおり、ゼリー状の液が注射器に吸い込まれていきます。その後の消毒を含めても、通院は数日程度で終わることが多いです。ただガングリオンは再発しやすく、再び体液が溜まってしまうことがあります。
再発を繰り返す場合、手術で摘出することもあります。東洋医学では、体液の溜まり(水の停滞)、硬さ(血の停滞)、痛み(気の停滞)が原因のできものと診断されます。体のめぐりを良くするために、漢方薬を処方されることもあります。漢方は体質の根本治療になるので有効ではありますが、効果が出るまでに時間がかかるので、根気が必要です。